獣医執筆:犬が下痢、絶食させるのが良い?復食の方法は?

 

 食欲があるが下痢をしているときに、どうするべきなのか悩みますよね。薬をあげようか絶食させるべきか、しなくてもよいのか?そんな犬の絶食ついて今回はお話したいと思います。

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絶食したほうが回復が早い

 

結論を先に述べると絶食したほうが下痢の治りが早い場合があります。

  • 食欲があるが下痢をしているとき
  • 下痢も嘔吐もあるとき

このような時には絶食です。
特に嘔吐があるときには絶対に絶食した方が良いでしょう。

食欲がある場合の下痢は、症状として軽いものがほとんどです。
下痢の原因としては、食べすぎやいつも与えていない物を食べた、フードを変えたなどの理由がほとんどではないでしょうか?
このようなケースならば一度腸の中を空っぽにして休ませてあげることで回復します。
1日絶食にして、少し様子を見ながら食事を与えていくと快復します。

嘔吐が伴う下痢の場合は、嘔吐が止まるまでを目安にして絶食してください。
少し状態がよくなってきたからといって、勢をつけないといけないなどという理由でいきなり何か食べさせるとぶり返すことがよくあります。

なぜ、絶食がよいのか?

下痢をしているときの腸の内壁は想像以上に傷んでいます。

腸の内壁には栄養吸収をよくするための細胞がたくさんあります。下痢の状態の時にはこのよう細胞が崩れてしまい炎症などで、出血している場合もあります。

そのような状態の時に食べ物が通過していくと、腸が動きますし、消化酵素なども分泌されますのでさらに腸内環境が悪化することもあります。
なので、しっかり腸を休めることで回復が早くなります。

こんな病気の時には絶対に絶食

犬の下痢の原因には細菌性、ウイルス性、ストレス性、食事性など様々なものがあります。
この中で犬の飼い主であれば絶対知ってほしい病気があります。

パルボウイルス感染症とは

パルボウイルスに感染した犬の下痢便や吐物を介して感染する重大な病気です。

ワクチン接種が十分でない子犬が感染すると致死率が非常に高い病気です。
便や吐物だけでなく、食器や感染した犬に触れた後十分消毒していない手でほかの犬に触るなどという経路でも感染します。このウイルスは環境中にばらまかれたときに半年~1年という長期間にわたって生存する強力なウイルスです。

通常4~7日間の潜伏期を経て、激しい下痢や嘔吐を起こします。
下痢は軟便から始まりますが、徐々にケチャップのような便に代わります。
これは、腸の粘膜が剥がれ落ち腸管内で出血が起こっているためで、生臭い独特の臭いがします。

検査キットで検査ができますので、パルボかどうかはすぐわかりますが、激しい嘔吐と生臭いにおいのするケチャップのような下痢をするので症状からも判断しやすい病気です。
嘔吐が止まっても水を舐めるように飲ませることから再開していくくらい食事の再開には慎重になる必要がある病気です。

コロナウイルス感染症

コロナウイルスは犬のウイルス感染症の一種ですが、子犬や幼犬が感染すると重篤になる場合があります。
特に上記のパルボウイルスと同時に感染すると症状が劇症的にひどくなります。
オレンジ色の悪臭の強い軟便から次第に水下痢に変わっていきます。
この場合も脱水しないように注意しながら対症療法を行います。下痢が治まるまで7~10日間かかります。

血便

検査結果の結果パルボウイルス感染症ではないけれど血便が出ているときには、絶食です。

腸には多くの血管があります。腸管膜動脈・静脈へ血液が供給されていますがこのような血管は毛細血管となり腸粘膜にある毛に張り巡らされています。
血便が出る状態は、腸壁にある毛が剥がれ落ちているもしくは腸自体からの出血です。血便が止まるまでは必ず絶食しましょう。

どのくらいの期間絶食するのか

絶食したほうが下痢の治りが良いのですが、いつまで絶食状態を続けるほうがよいのでしょうか?

絶食の目安は日数で決めるのではなく、犬の状態で決めてください。
元気が戻っているようなら、ふやかしたフードを与える事から始めてみるのが良いでしょう。

食欲がある場合

食欲があるならば、1日絶食にして次の日から再開してください。

いつも通りの量ではなく1/3程度に減らしたドッグフードをふやかしてあげてください。食べた後に下痢や軟便をするならば、絶食の日を1日伸ばします。
下痢をしているときには脱水しますので、水はあげるようにしてください。
ただし少量頻回飲ませ、一気飲みさせないことが大切です。

嘔吐を伴う下痢

嘔吐を伴う下痢の場合は嘔吐をしている間は絶食です。

嘔吐が止まれば少しずつ再開してください。
ただし、缶詰や油っぽいパウチはやめましょう。嘔吐は止まったけど、下痢が続くという場合はもう1日絶食です。
下痢が軟便程度に戻ってきたら少しずつふやかしてからフードから与えてください。

水は嘔吐しているときには舐める程度、それでも吐くなら絶水です。脱水する恐れがありますので動物病院で点滴を受けたほうがよいでしょう。

絶食後の食事はどのような物をあたえればよいのか?

まず、お勧めしないのは「缶詰・トレー」や「油っぽいパウチ」です。
油っぽいものは消化分解しにくいため、また下痢になる恐れがあります。

いつも食べているドライフードを簡単につぶれる程度にふやかしたものをあげてみましょう。
量はいつもの量の1/4~1/3から始めるのが無難です。
下痢をしないことを確認したらだんだん増やしていき、だんだん乾燥した状態に戻していきましょう。焦りは禁物です。

下痢専用のドッグフードを用いるのもよいでしょう。

普通食ではありませんが、流動食、ドライフード、缶詰もあります。
それでも下痢が続くようならフードを変えた方が良いでしょう、脂肪分や食物繊維が多いフードは消化に悪いので脂肪分がなるべく入っていないものを与えましょう。

動物病院でも売っているので先生にも相談してみてください。手作り食は栄養バランスがとりにくく長期的にそれだけを食べることはお勧めしませんが、腸の状態を整えるために短期的に食べるのはよいでしょう。

オススメ食材

◎消化酵素が多く含まれている食材
 大根、レタス、ニンジン(火を通してしまうと酵素が崩れるのでそのままで)リンゴ、バナナ、キウイフルーツ

◎免疫力向上成分(ムチン)が多く含まれる食材(ネバネバ系)
 オクラ、モロヘイヤ、山いも、なめこ、さといも、レンコン

◎体を温める効果のある食材
 大根、カブ、鮭、ショウガ

上記の食材が下痢の時にはよいとされています。体質や好み、アレルギーの有無もありますので飼っている犬に合わせて、試してみると良いと思います。

絶食してもダメな場合は

絶食しても下痢が改善しないときには、できるだけ早めに動物病院を受診しましょう。
様子を見れば見るほどひどくなる恐れがありますし、絶食してもよくならない下痢は何らかの治療が必要な下痢です。

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まとめ

下痢になった時、自分のお腹ならどんな調子かわかりますし、食べるほうがよいのかやめたほうがよいのかなんとなく予測がつきます。
しかし、犬が下痢をした時にはどうしたら良いのか分かりませんよね。
元気があり、食べたがっているならば1日絶食して次の日の様子を見ましょう。
元気がなく、下痢の状態がひどければ絶食にした状態で動物病院を受診しましょう。
元気がないこと自体が体内での異変の度合いを示していると考えるとわかりやすいかもしれません。